いきなりですが私はスーパーで買い物するのが大好きです!
日々の買い出しや、特別な日のお買い物も、スーパーを利用しています。
色んな売り場を見て、いろんな商品を見て、比較するだけでも楽しいですよね。
良い買い物ができたり、お得に買い物ができた時はさらに良い気分になります。
どうもこんにちはオキナガです。
私はろくな志望動機もなく、単にスーパーで買い物するのが好きだから、という理由で食品スーパーの社員として今の会社に入社し、それから10年以上働いてきました。
ある程度大きな会社なので、衛生管理や表示のルールについては厳しい決まりがあります。
例えばマスクをキチンと着用するとか、アレルギー物質は表示するとかです。
数十年前ならいざ知らず、今では当たり前のことですよね!
ところが別のスーパーに買い物に行ってみると、
・・・あれ?
・・・この店大丈夫か?
って思うことが時々あるんです。
なので今回は食品スーパーの社員の目線で「危ないスーパーのチェックリスト」を解説していきます!
スーパーはよく行くけど安心して買い物したいな~
と思ってる方。
いつも行くスーパーや、時々行くスーパーで、
なんとな~く嫌な感じがするんだけど、どこが嫌なのかはっきりわからない・・・
そんな方に読んでもらいたいです。
もしかしたらこのチェックリストにあるかもしれませんよ!
もしスーパーに働いている方だったら、自分のところは大丈夫かな~?って目線で読んでもらえたら嬉しいです。
こんなスーパーは危険?10のチェックリスト!
1、閉店間際でも値下げしないのは何故?
2、冷凍品の再印字?賞味期限を復活させるスーパー
3、冷蔵品を常温で販売?保存温度の概念がないスーパー
4、アレルゲンの記載がない?アレルギーを軽視しているスーパー
5、各チェック表にチェックが無いスーパー
6、賞味期限切れが多発しているスーパー
7、従業員の身だしなみがひどいスーパー
8、ネズミの痕跡!?ラットライン!
9、棚の上が埃だらけで商品がべたべたなスーパー・・・
10、接客態度が悪すぎるスーパー
本記事ではこの10のチェックリストについて解説していきます。
1、閉店間際でも値下げしないのは何故?
スーパーに値下げはつきものですよね?
その日のうちに売り切らなければならないお惣菜やお刺身なんかは、必ず半額か、それ以下まで値下げするのが普通です。
(残っている商品があまりにも少ない場合は、30%~の値下げに止める場合もあります)
ところが私が見たあるスーパーでは、閉店間際でも値下げしてない商品がありました。
以下のようなものが値下げしてなかったら要注意です。
・とんかつなどのフライ類
・その日に賞味期限が切れる肉類
・お刺身用のサク類
とんかつなどのフライ類
その日に賞味期限が切れるとんかつをなぜ値下げしないのか?
これは翌日にかつ丼にしたり、2次加工に回している可能性があります。
もしそのとんかつの賞味期限が翌日まであり、翌日のうちにかつ丼に加工するのは法律的にはOKです。
でもそんなことは売場に明示していないし、もしそうだとしたら、お客さんとしては気持ちのいいことではありませんよね?
もし怪しいスーパーがあったら、このかつ丼のかつは今日揚げたものですか?と聞いてみるといいと思います。
その日に賞味期限が切れる肉類
その日のうちに賞味期限が切れるのに値下げしていない肉類も疑問です。
これも上記のかつ丼と一緒で、賞味期限内に加工にまわすのはOKですが、一度賞味期限が切れてしまった商品は廃棄するしかないからです。
もしかしたら値下げ漏れかもしれませんし、商品はしっかり廃棄しているのかもしれませんが、当日に賞味期限が切れるのにいつも値下げしていない肉類があったらかなり怪しいと思っていいでしょう。
お刺身用のサク類
お刺身用のサク類も、翌日まで賞味期限があるサクなら、翌日お刺身に入れることは法律的にはOKです(タイなどの白身や、マグロのサク関係は翌日まである場合が多いです)。
でも一般のお客様はこんなことしてるなんて思わないですよね?
売場にも「このお刺身類は昨日出したサクの残りで作っています」なんて明示してあるスーパーなんて見たことありません。
スーパーのお魚屋さんに行って、もしサク関係が全然値引きされていなかったら、翌日の刺身に全部入ってると思って間違いないですよ。
2、冷凍品の再印字?賞味期限を復活させるスーパー
冷凍品って賞味期限が長いですよね?
例えば冷凍のエビパックなんて1ヶ月くらいあります。
賞味期限が長いので管理がしやすいんですが、さすがに売れ行きが悪いと、賞味期限が切れそうになります。
そうなったら普通は値下げをして買ってもらう努力をしますが、賞味期限のラベルを張りなおす店があるんです。
はいそうです。賞味期限が切れそうになると、「新しいシール貼っといて~」と復活の呪文を唱えるのです・・・。
これは大昔の話ではありません。名指しはしませんが、数年前に、ある県の超大手スーパーでも問題になりました。
まだそんなことをやってる店があるんだな~と呆れてしまいましたが・・・、スーパーの部門というのは個人の責任の裁量が大きい世界なので、どこでもありえるんですね。
会社がしっかり管理体制を整えているつもりでも、1人の意識の低い責任者のせいで、こういうずさんな管理を行ってしまうものなんです。
3、冷蔵品を常温で販売?保存温度の概念がないスーパー
冷蔵品を常温で!?そんなのありえない!
と思いますよね。でも私は何度も見たことがあります。
例えば安売り店に多いです。
本日限りの値段を出した商品を、すぐ売れると思っているのかもしれませんが・・・
「要冷蔵10度以下」というラベルを張っておきながら常温販売!
ある安売り店では鮮魚のしじみを常温販売していたので、目を疑いました。
もちろん下に氷なんかも敷いてありません。完全なる常温。
他の激安店では冷凍のフライを常温販売していました。
確かに値段はものすごく安かったので回転するのかもしれませんが、もし後でお客様に何かあったらどう謝るんでしょうか・・・
保存温度というのは、その温度で保存した場合、これくらいの賞味期限になりますと言う目安で設定されているものです。
表示ルールの基本中の基本なので、これを守れないスーパーはかなり危険です。
(冷蔵ケースに入れていても山盛りになって、全然冷気が当たっていないのもアウトです。例ケースには「ロードライン」という超えてはならない高さがあります。これもスーパーに勤めてる人なら常識です)
4、アレルゲンの記載がない?アレルギーを軽視しているスーパー
アレルゲンの表示義務は、実は悲しい出来事が発端です。
学校給食でアレルギーを持つ子供が、それを知らない教師に食べさせられ、亡くなってしまった経緯から出来ている法律なんです。
近年、乳幼児から成人まで、特定の食物が原因でアレルギー症状を起こす人が増えており、中には死に至るほど重篤な症状の方もいらっしゃいます。そのため、食品中のアレルギー物質に関する正確な情報の提供が必要となりました。
出典:食品アレルギーねっと「アレルギー物質の表示」
なので食品に携わる者なら必ず知っておかなければならない決まりなんですが・・・、
それができていないスーパーが結構あります。
特定7品目(えび・かに・小麦・そば・卵・乳・落花生)が抜けていることもあれば・・・、
とあるスーパーでは、弁当の裏張りと内容が全く一致していないものもありました。
アレルゲンの表示が免除されているのは、バラ売りや、その場で量り売りしたりするものだけです。
義務表示の特定原材料7品目が含まれていても、表示されない場合があるので注意が必要です。 まず表示されるものとは、
1.あらかじめ箱や袋で包装されている加工食品
2.缶や瓶詰めの加工食品一方、表示されないので、気をつけなければならないものは、
1.店頭で計り売りされる惣菜・パンなどその場で包装されるもの
2.注文して作るお弁当出典:食品アレルギーねっと「アレルギー物質の表示」
すでに包装されていたり、お店で包装してラベルを張った商品には必ず表示義務があります。
これを怠っているスーパーはかなり危険と言わざるをえません!
5、各チェック表にチェックが無いスーパー
スーパーには「温度チェック表」など、各種チェック表が売場に張ってあります。
「温度チェック表」は冷蔵ケースが適切な温度を保っているか、一日に決まった時間にチェックするものです。
意識の高いスーパーでは、バラ売りに使用するトングを交換する時間を記載した「トング交換チェック表」なるものを表示しているところもあります。
こういうチェック表が全然チェックされていなかったり、もしくは冷蔵ケースにチェック表が無かったりするスーパーは危険です!
6、賞味期限切れが多発しているスーパー
「あ、このスーパー怪しいな・・・」
と思ったら私は一般食品の賞味期限チェックをすることにしています。
するとかなりの確率で、賞味期限切れの商品がわんさか出てきます。
食品スーパーの社員を長年やってると、どのあたりの商品が賞味期限が切れやすいか、だいたいわかるんですよね。
怪しいのは、野菜ジュース、高い調味料、ドレッシング類などです。
このスーパーあんまり信用できないな~
ってお店があったら、そのあたりをよく見てみることをおすすめします。
7、従業員の身だしなみがひどいスーパー
従業員の身だしなみが悪いスーパーは他の部分も知れています。
こんな人がいたら要注意です。
・生鮮の人なのに帽子から髪の毛がはみ出している
・マスクをキチンと着用していない
・エプロンがとにかく汚い
・長靴やズボンが汚い
・髪がベタベタ・ひげが伸びている
・私服?で作業している
生鮮食品を扱う部門の人は衛生管理に注意する必要があります。
エプロンが汚かったり長靴が汚れていたら、衛生的に良いわけがないですよね。
最後の「私服」については一般食品の人ならまだしも、生鮮の人は論外だと思います。
8、ネズミの痕跡!?ラットライン!
残念ながらネズミがいるスーパーがあります。
というか私が働いているスーパーにも実は一時期いて(バックヤードの入り口側の近くにたまに来ていた)、従業員総出で全力で駆逐した経験があります。
ネズミはバイ菌や伝染病を媒介する厄介な存在ですから絶対に店内にいてはいけない存在です。
ネズミがいるかどうか調べるチェックポイントとしては「ラットライン」というものがあります。
名前の通り、「ネズミの通り道」です。
床の棚沿いに黒い汚れが付いていたり、天井のハリに黒ずみがあったら・・・
それはもしかしたら、ネズミの通り道「ラットライン」なのかもしれません。
あ、ちなみに黒い粒みたいなのがあったら、ネズミのフンかもしれませんね。
9、棚の上が埃だらけで商品がべたべたなスーパー・・・
掃除の出来ていないスーパーって結構多いですよね。
私も油断すると、ずっと掃除していない部分とか、あったりします。
意識が低いスーパー、余裕がないスーパーほど掃除に手が回りませんので、店のレベルを計る、店の危険度を計るには良いチェックポイントです。
10、接客態度が悪すぎるスーパー
接客態度が悪すぎる人を雇わざるを得ない状況、
そういう態度を改善しない姿勢、
に目を向けてみてください。
私は気分が悪くなるということもありますが、あまりに接客態度が悪いお店では身の危険すら感じます。
自分や自分の家族の口に入る食品をここで買おう、とは思わないですね。
スーパーのチェックリストまとめ
長くなってしまいましたね・・・。
スーパーのチェックリストはこれで以上になります。
ここに書いた以外にも本当は沢山あるんですが・・・キリがないので10にしておきました(笑)。
繰り返しになっちゃいますけど、食品スーパーって毎日お世話になるし、無くてはならないものですけど、だからこそ安心して買い物したいですよね。
そういう時もしよろしければ、今回のチェックリストを参考にしてみてください。
一食品スーパー従事者として、あなたが安心して買い物できるスーパーが見つかることを願っています。
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