こんにちはオキナガ(@okinagakun)です。
スーパーで鮮魚の主任やってます。
先日こんなツイートをしました。
https://twitter.com/okinagakun/status/1183210249425043456
生さんまを驚異的なスピードでおろす方法って需要あるかな?
まな板に血がつかなくて、3枚おろしが早くできて、魔法みたいに腹骨が取れちゃうやり方
知ってる人は知ってると思うけどYouTubeに上げてみようかな
そうしたところ、プロの魚屋の方から「おねがいします!」とコメントが来たので、動画をあげてみることにしました。
このおろし方をマスターすれば、サンマから一滴の血も流すことなく手早くおろすことが出来ます。
やり方については、動画を見るだけでもわかると思うんですが、ちょっと特殊なおろし方なので、詳しい解説が無いと分かりにくいかな・・・とも思いました。
なので本記事では、私がYouTubeに上げたサンマのおろし方を、順番に詳しく解説していきます。
動画では普通の三枚おろしではなく、骨と内臓を残したまま、上身と下身をはがす特殊なやり方で三枚おろししています。
普通におろすだけなら頭を取って、内臓を取って、三枚おろしにすればOKです。
サンマのおろし方 画像解説
YouTubeにアップした動画から、順番に解説していきます。
サンマのカマ下に切り込みを入れる
まずはサンマの頭の近く、カマの下に切り込みを入れます。
この時注意するポイントは、背側はある程度しっかり入れてOKですが、内臓の入っている腹側は皮一枚を切るようにしてください。
サンマの背に包丁を入れる
頭を上にしてからサンマの背側に包丁を入れていきます。
背側は内臓が入ってないので、中骨で達してOKです。
頭から尻尾までしっかり包丁を入れてください。
サンマの腹側に包丁を入れる
次に尻尾を上にしてサンマの腹側に包丁を入れていきます。
この時注意するポイントは、内臓があるところに包丁を入れ過ぎないことです。
腹骨で守られてる部分に内蔵があるので、尻尾からお尻の穴までは中骨まで包丁を入れてOKですが、それ以降は腹の皮一枚を切るようにしてください。
↑の画像で言うと、尻尾から包丁を入れていって、①までは中骨まで達してOK。
①から②の間、矢印のエリアは皮一枚切るようにしてください。
下身も同じようにしておろす
サンマを裏返して尻尾を上にして、背側に包丁を入れていきます。
次に頭を上にして、腹側をさっきと同じやり方で包丁を入れていきます。
今度は頭からお尻の穴までは皮一枚切る感覚です。
サンマの中骨を切り離す
次に尻尾を上にして、中骨を切り離していきます。
普通の三枚おろしの時にやるようにすると内臓を傷つけてしまうので、内臓が入ってる部分は傷つけないよう気をつけてください(内臓エリアは包丁の本当切っ先だけ、中骨を切る部分にしか包丁を入れないように)。
サンマの身をはがす
ここまでやると、あと身にくっついてる部分は腹骨の部分だけになります。
そしたら尻尾側から剥がすように身を持ちあげます。
うまくいけば、「ビリビリ」という音とともに上手くはがせます。
逆側も同じように中骨を包丁で断ち切ったら、尻尾をおさえて今度は骨を身から剥がすようにして持ちあげます。
うまくいくと中骨をすくことなく、三枚下ろしが完成します。
↑の写真では内臓は腹骨に守られており、一滴の血も出ていません。
サンマの特殊おろしまとめ
本記事ではサンマの特殊なおろし方について動画と画像で解説してみました。
ポイントをまとめるとこんな感じです。
・内臓を傷つけないように包丁を入れる
・腹の部分は皮一枚切る感覚で包丁を入れる
・身はがす時は尻尾からはがす
あとこのやり方は、切れる包丁じゃないと失敗します。
腹の皮一枚切るってのが意外と難しいんですよね・・・。
もし機会があれば、チャレンジしてみてください。
私が使ってる包丁「関孫六」
私が使ってる包丁は和包丁のベストセラー「関孫六」です。長いことつかってるのでずいぶん小さくなってしまいましたが、まだまだ活躍しています。
切れ味だけで言えばもっと安い包丁はいくらでもありますが、こういう昔ながらの和包丁にはこんなメリットがあります。
・持ち手が大きいので力を入れやすい
・刃が厚いので安定する
こういう和包丁は、プラスチックの薄い持ち手と比べて、非常に力を入れやすいです。
また刃も厚いので、力を入れても、それを受け止めてくれるだけの面があります。
(刃が薄い包丁の場合、包丁の背に力を入れると指にめりこんで痛いってことないですか・・・?)
デメリットとしては、放置してると錆びやすい点です。
こまめにお手入れ出来る方は、ぜひ和包丁を使ってみてください。
いちばんくわしい 魚のおろし方と料理
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価格も手ごろです。一冊持っておくと読み物としても面白いですよ^^